2025.12.16
食品工場の防水工事で失敗しないコツとは?プロが教える下地処理の重要性
食品工場の床は、日常的に水や薬品、油分にさらされる環境にあります。そのため、防水性能が不十分だと床面の劣化が進みやすく、衛生面や安全面でも問題が生じやすくなります。特に、床の防水工事を行う際に見落とされがちなのが「下地処理」の工程です。表面だけをきれいに仕上げても、下地がしっかり整っていなければ、すぐに浮きや剥がれといった不具合が起こることもあります。
この記事では、食品工場における防水工事の基礎知識から、工法や材料の選び方、下地処理の重要性まで、現場経験に基づいた視点で丁寧に解説します。防水工事で失敗しないために、ぜひ事前に知っておきたい内容をまとめました。
■食品工場における防水工事の重要性
食品を扱う現場では、常に衛生的な環境を保つことが求められます。中でも床の防水は、見落とされがちですが重要な要素のひとつです。水や油分、洗剤などが頻繁に床に触れる環境では、防水が不十分だと劣化が進み、菌の繁殖や滑りによる転倒リスクにもつながります。適切な防水工事を施すことが、衛生管理や安全対策の基礎となります。
- 防水対策が求められる理由
食品工場では、調理や洗浄に使用される水が床に流れることが日常的にあります。そのまま放置すると、水分がコンクリートに染み込み、ひび割れや腐食を引き起こすこともあります。また、床の隙間に水が入り込むことで、カビや菌が繁殖しやすくなり、衛生面でのリスクが高まります。こうした問題を未然に防ぐには、防水性の高い床材や工法を導入することが欠かせません。
- 食品工場特有の環境とリスク
食品工場は温度や湿度の変化が激しい環境であると同時に、油や調味料、化学洗剤なども使われます。これらの要素は、防水層に対して過酷な影響を与えるため、耐熱性や耐薬品性のある防水材が必要とされます。また、滑りやすい床は作業者の転倒を招き、労災リスクにも直結します。こうしたリスクを最小限に抑えるためには、単なる防水だけでなく、機能性や安全性を兼ね備えた床づくりが求められます。
■ 食品工場の防水工事に適した工法とは
食品工場では、床に求められる条件が非常に多いため、防水工事に使われる工法や材料の選定には慎重な判断が必要です。防水性だけでなく、耐薬品性・耐熱水性・耐久性・安全性といった複数の条件を満たす工法を選ぶことで、長期的に安定した運用が可能になります。ここでは、食品工場の床防水に使われる代表的な工法について解説します。
- ウレタン防水と塩ビシート防水の特徴
ウレタン防水は、柔軟性と密着性が高く、下地の形状に馴染みやすいため、複雑な構造の床面でも施工しやすいという特長があります。食品工場のように細かな段差や勾配がある現場にも対応しやすく、比較的施工も短期間で済みます。ただし、乾燥時間が必要なため、工程管理には注意が必要です。
一方、塩ビシート防水は、耐薬品性や防水性能に優れており、摩耗にも強いため、フォークリフトなどの車両が出入りする場所にも適しています。熱風や専用の接着剤を使って固定するため、施工時には専門的な技術が求められます。
- FRPやアスファルト防水の使いどころ
FRP(繊維強化プラスチック)防水は、硬化後に非常に高い強度と防水性能を持ち、耐薬品性にも優れています。水や薬品を多く扱う食品工場でも、衛生面を保ちやすく、耐久性の面でも安心感があります。速乾性があり、短期間での施工が可能な点も利点です。
アスファルト防水は主に屋外や下地がしっかりしている広い面積に適しています。高温で溶かしたアスファルトを用いるため、耐久性には優れていますが、食品工場のような高い衛生環境が求められる屋内用途では、やや使いづらい場面もあります。用途や施工箇所に応じて、適切な工法を選ぶことが大切です。
■ 下地処理が防水工事の成否を左右する理由
防水工事では、仕上げに使用する防水材や塗料ばかりに目が向きがちですが、実は「下地処理」の良し悪しが最終的な仕上がりと耐久性を大きく左右します。特に食品工場のように常に水や薬品にさらされる環境では、下地の状態が施工後の剥がれや膨れのリスクに直結します。長く安全に使える床を実現するためには、目に見えない下地の部分こそ丁寧に整えておく必要があります。
- コンクリートの状態確認と補修の重要性
防水工事の前には、既存の床のコンクリート状態をしっかり確認することが欠かせません。ひび割れや欠け、水分の含み具合などを見極めたうえで、必要に応じて補修を行います。たとえば、クラックが放置されたまま防水材を塗布すると、施工後に割れ目から水が浸入し、防水層の剥離や膨れの原因になります。
また、表面の汚れや油分も密着不良を引き起こす要因になります。こうした不純物を除去するために、専用の研削機を用いて表面を削り、適切な粗さに調整することで、防水材がしっかりと定着します。
- 下地が不十分な場合に起こるトラブル
下地処理が不十分なまま防水工事を行った場合、施工直後は問題がなくても、数ヶ月から1年以内にトラブルが発生することがあります。代表的なのは、防水層の浮き、膨れ、ひび割れ、さらには内部からの湿気で塗膜が剥がれてしまうケースです。これらはすべて、下地の処理が適切に行われていなかったことが原因となることが多いです。
食品工場では、万が一にも床が劣化して衛生状態に影響が出ると、操業停止やクレームにつながるリスクもあります。だからこそ、防水工事では「何を塗るか」以上に「どんな状態に整えるか」が重要になります。
■ 防水工事の失敗事例から学ぶ注意点
防水工事は見た目だけでは成功かどうかを判断しにくく、完成直後には問題がないように見えても、数ヶ月後に不具合が発生することがあります。こうした事例の多くは、下地処理の不足や材料の選定ミス、施工時の気候条件など、基本的な部分に原因があります。ここでは、食品工場で実際に見られる失敗事例をもとに、注意すべきポイントを紹介します。
- 施工後すぐに膨れや剥がれが発生したケース
ある食品工場では、施工から数ヶ月で床の一部に膨れが発生し、やがて塗膜が剥がれ始めるというトラブルが起きました。調査の結果、コンクリート内に水分が残ったまま防水材を塗布していたことが原因でした。水分が蒸発する過程で気泡となり、防水層の内部に膨れを作ってしまったのです。
このようなトラブルを防ぐためには、施工前に下地の乾燥状態を正確に確認することが欠かせません。必要であれば、数日間かけて乾燥させたり、吸水調整剤を使用することもあります。
- 使用環境を考慮しない材料選定の失敗
別のケースでは、耐薬品性に乏しい塗料を使ってしまったことで、洗浄時に使用する強アルカリ性の洗剤によって塗膜が溶けてしまった事例もありました。防水材や塗料は、それぞれ特性が異なるため、食品工場の使用環境に合ったものを選ぶことが非常に重要です。
たとえば、高温の湯を使う工程がある場合は耐熱水性、消毒作業が日常的にある場合は耐薬品性の高い材料が求められます。工場内の作業内容を詳しく把握し、それに対応できる仕様を選定することが、失敗を避けるための基本です。
■ 食品工場に最適な床材と塗料の選び方
食品工場の床には、防水性能だけでなく、耐熱性や抗菌性、清掃のしやすさなど、さまざまな機能が求められます。そのため、工場ごとの使用環境や作業内容を十分に把握し、適切な床材や塗料を選定することが、快適で衛生的な作業環境をつくるうえで重要になります。ここでは、食品工場で採用されることの多い塗料とその特徴を紹介します。
- 耐熱水性・抗菌性を持つ床材の特徴
食品工場では、調理や洗浄作業で高温の湯が使用されるため、床材には耐熱水性が求められます。さらに、衛生管理の観点からも、抗菌性が高い塗料を使用することで、細菌の繁殖を防ぎやすくなります。
たとえば、水性硬質ウレタンは水性塗料でありながら無臭で難燃性があり、耐熱水性と抗菌性を兼ね備えている点が特長です。熱水や蒸気の影響を受けにくく、厨房や食品加工エリアでの使用に適しています。抗菌剤が添加されているタイプの塗料を選ぶことで、衛生面のリスクをさらに低減できます。
- MMAや水性硬質ウレタンの活用事例
MMA(メチルメタクリレート)樹脂は、非常に速乾性に優れており、施工後わずか1時間で歩行可能になるため、ラインを長期間止めることができない食品工場で重宝されています。-30℃の低温でも硬化可能なため、冷凍・冷蔵室内の施工にも適しています。
一方で、水性硬質ウレタンは、施工中の臭気が少なく、人体への影響が抑えられることから、閉鎖空間での施工や営業時間中の改修工事にも向いています。両者ともに用途や施工環境によって使い分けることで、より効率的で長持ちする床づくりが可能になります。
■ 施工前に確認しておくべきポイント
食品工場の防水工事は、衛生面・安全面に直結する重要な工事です。そのため、施工の成功率を高めるには、実際の作業に入る前の「事前準備」が欠かせません。特に、使用環境や生産スケジュールとの兼ね合いを考慮し、工場の運営に支障が出ないようにすることが求められます。ここでは、施工前に押さえておきたい確認事項を整理します。
- 使用環境に合わせた材料選定
工場内の温度、湿度、使用される薬品、熱水の有無などによって、適した床材や防水材は大きく変わります。たとえば、冷蔵・冷凍庫であれば低温でも硬化可能なMMA樹脂、高温水が使われる調理場であれば水性硬質ウレタンなど、用途に応じた材料選定が不可欠です。
また、食品を扱う環境では臭気の強い材料を避ける必要があるため、無臭または低臭タイプの塗料が選ばれることもあります。使用環境を詳しくヒアリングし、それに合った仕様を選定することで、後のトラブルを未然に防ぐことができます。
- 工事スケジュールと生産ラインの調整
防水工事は施工中に床が使えなくなるため、稼働中の工場では生産ラインへの影響が課題になります。とくに食品工場は24時間稼働しているケースも多く、作業時間の確保が難しいこともあります。
そのため、あらかじめ工程を細かく調整し、工事が最も影響を与えない時間帯を見極める必要があります。短時間で硬化する塗料を採用したり、施工範囲を数回に分けるなど、柔軟な対応が求められます。現場の状況をよく把握したうえで施工計画を立てることが、トラブルのない防水工事につながります。
■ 株式会社レジンテクニカの防水・塗床工事への取り組み
食品工場の防水工事では、見えない部分まで丁寧に施工することが、長持ちする床づくりにつながります。株式会社レジンテクニカでは、名古屋市を拠点に、下地処理から仕上げまで一貫して自社施工で対応しています。床工事に特化した技術と経験をもとに、現場の状況や用途に応じた最適な工法を提案しています。
- 自社施工による一貫対応と品質管理
工事の工程すべてを自社で一貫して行うことで、品質管理の精度が高まり、細かな要望にも柔軟に対応できます。特に、防水工事では下地処理の精度が重要です。当社では、専用の研削機を使って劣化したコンクリート面を丁寧に処理し、防水材がしっかりと密着するように下地を整えています。
材料の選定においても、用途や使用環境に合わせて耐熱性・耐薬品性・抗菌性など、必要な性能を備えた塗料を使い分け、食品工場の厳しい条件に対応できる施工を行っています。
- 名古屋を中心とした豊富な施工実績
20年以上にわたって、愛知県内を中心にさまざまな業種の工場や倉庫で施工を行ってきました。食品製造業はもちろん、自動車関連産業や物流施設など、用途ごとに異なる要求に応じた塗床・防水工事を数多く手がけています。現場に応じた対応力と施工スピードには、多くのお客様から高い評価をいただいています。
- 下地処理からこだわる床工事の強み
床の耐久性は、見た目よりも“基礎”の仕上がりに左右されます。株式会社レジンテクニカでは、防水材を塗る前の下地処理に特に力を入れています。段差の補修や劣化面の研磨を丁寧に行い、表面の密着性を高めることで、塗膜が長持ちする床を実現します。
現場によっては、代表自らが足を運んで状態を確認し、使用環境に最も適した工法を提案することもあります。こうした細やかな対応が、安定した仕上がりにつながっています。
■ まとめ
食品工場における防水工事は、床の耐久性や衛生管理、安全確保に直結する重要な工事です。水や薬品、熱などにさらされる環境では、適切な工法と材料の選定だけでなく、その前段階となる下地処理が非常に大きな意味を持ちます。施工後すぐに問題が起こらないようにするためには、見えない部分の丁寧な準備が欠かせません。
ウレタンやMMA、水性硬質ウレタンなど、食品工場に適した塗料にはそれぞれ特性があります。現場の使用条件や作業内容に応じて最適なものを選び、スケジュールや稼働状況を踏まえて施工計画を立てることが、失敗しない工事の第一歩となります。
株式会社レジンテクニカでは、塗床や防水工事を自社施工で対応し、名古屋市を中心に食品工場をはじめとしたさまざまな施設での実績を積んできました。下地処理にこだわり、現場の声に耳を傾けながら、機能性と耐久性を両立する床づくりを行っています。
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