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2025.08.18

安全な作業環境を保つために必要な倉庫の段差補修とは

倉庫内の床に生じたわずかな段差が、作業効率の低下や重大な事故の原因になってしまうことがあります。たとえばフォークリフトの走行時に荷崩れが起きたり、作業員がつまずいてけがをしたりと、安全面・業務面の両方に悪影響を及ぼしかねません。こうしたトラブルを未然に防ぐには、段差を早期に見つけ、適切に補修することが大切です。しかし実際には、「どのタイミングで補修すればよいのか分からない」「何を基準に施工業者を選べばいいのか迷う」といった声も少なくありません。

この記事では、倉庫での段差補修がなぜ重要なのか、発生の原因や具体的な補修方法、注意点などを分かりやすくご紹介します。安全で快適な作業環境を維持するための参考として、ぜひ最後までご覧ください。



■ 倉庫の段差が引き起こすリスクとは?
作業現場の中でも、倉庫内の床にできた段差は見過ごされがちですが、実際には数多くの問題を引き起こす原因となります。小さな段差でも、フォークリフトや台車の走行を妨げ、作業員の安全を脅かすなど、現場全体の運用に影響が及ぶケースも珍しくありません。効率的で安全な倉庫運営を目指すうえで、床面の整備は無視できない要素のひとつです。

- フォークリフトや台車の走行への影響
段差がある状態では、台車やフォークリフトが滑らかに動けず、ガタつきが生じることがあります。特に重量物を運ぶ場面では、車両の不安定な動作が原因で荷崩れが起きる恐れがあり、製品の破損や搬送中の事故につながりかねません。スムーズな搬送が難しくなることで、全体の作業効率も下がってしまいます。

- 作業員の転倒やけがのリスク
わずかな段差でも、作業員がつまずいて転倒する危険性があります。日常的に倉庫内を移動しているスタッフであっても、疲労時や視認性の悪い状況下では段差に気づかず足を取られることがあります。その結果、ねんざや骨折といった重大なけがにつながる可能性があるため、早期の対処が必要です。

- 製品や荷物の破損リスク
移動中の衝撃によって、製品や荷物が傾いたり転倒したりすることで、破損・変形が発生することがあります。特に繊細な部品や精密機器などを扱う業種では、段差による衝撃が商品の品質に直結してしまいます。これによりクレームや返品といった二次的なトラブルが起きることも考えられます。

- 業務効率の低下につながる理由
常に段差を気にしながら作業する環境では、作業員の動きが自然と制限されてしまいます。通路の一部を避けながら通行する必要があれば、その分だけ移動距離や時間が増加します。また、段差による車両の揺れが原因で運搬作業がスムーズに進まず、積み下ろしに手間がかかるようになります。結果として、全体の生産性が下がり、無駄なコストが発生する原因になります。



■ 段差ができる主な原因
倉庫の床に生じる段差には、さまざまな原因があります。長年にわたる使用や外的要因が積み重なることで、コンクリートやアスファルトの床面に徐々に歪みが生じ、最終的に目立つ段差となって現れます。適切な対処を行うには、その背景にある原因を知っておくことが重要です。

- コンクリートの劣化と沈下
経年劣化によってコンクリートが割れたり沈んだりすることがあります。コンクリートは施工直後こそ硬く丈夫ですが、内部に水分が浸透したり、荷重によって繰り返し負担がかかったりすると、徐々に劣化していきます。床下に空洞ができると沈下が起き、段差が生まれる原因となります。

- 車両の通行による摩耗
フォークリフトや台車などの重量車両が日常的に通行することで、特定の箇所に繰り返し圧力が加わります。特に荷物の積載量が多い場合や急旋回が多いエリアでは、表面の摩耗が早く進みます。これが部分的な凹みやひび割れとなって表れ、段差につながることがあります。

- 温度変化や季節による影響
気温の変化も床面に影響を与えます。夏場の高温や冬の凍結によってコンクリートの膨張と収縮が繰り返されると、表面が徐々に変形し、段差が発生する要因になります。とくに日射が直接当たる場所や、気密性の低い開放型倉庫などでは、こうした現象が顕著に見られます。

- 施工時の下地処理不足
床の施工時に下地処理が不十分だった場合、時間の経過とともに接着力が弱まり、部分的に剥がれたり浮きが生じたりすることがあります。下地の処理は見えない工程ながら、施工全体の品質を左右する非常に重要な作業です。施工直後は問題なく見えても、数ヶ月〜数年で段差として現れることがあるため、注意が必要です。



■ 倉庫の段差を放置する危険性
段差の存在に気づきながらも、「まだ大きな問題にはなっていない」と放置してしまうケースは少なくありません。しかし、その判断が後になって大きなトラブルを招く可能性があります。安全性だけでなく、企業としての信頼や損害リスクにも関わってくるため、段差を軽視せず適切な対処を行うことが重要です。

- 小さな段差が重大事故につながるケース
初期段階ではわずかな高低差にすぎない段差でも、時間の経過とともに亀裂が広がったり沈下が進んだりして、転倒や衝突といった事故につながる危険があります。過去には台車の車輪が段差に引っかかり、荷物が落下して作業員が負傷したという事例も報告されています。わずかな不具合が事故を招く前に、早期対応が求められます。

- 責任問題・保険対応の観点
倉庫内で起きた事故が段差を原因とするものであった場合、管理者の責任が問われる可能性があります。労働災害として扱われたり、場合によっては損害賠償の対象になることも考えられます。保険で補償されるかどうかも、管理体制や改善努力の有無が判断材料になるため、段差の放置は経営リスクにもなり得ます。

- 社員の安全意識への悪影響
段差やひび割れがそのまま放置されている環境では、社員の安全意識が薄れがちになります。「危険があってもすぐに対処されない職場」という印象を持たれることで、モチベーションの低下や不信感を招くおそれもあります。安心して働ける環境づくりは、職場全体の信頼関係やパフォーマンスに大きく影響します。

- 荷主や取引先からの信頼低下
来訪者や取引先の担当者が倉庫内を訪れた際、目に見える段差や損傷を確認すれば、管理体制に対して不安を抱かれることもあります。取引の継続や新規契約の判断材料として、職場環境がチェックされることも珍しくありません。段差を放置しているだけで、企業の信頼性が損なわれてしまう可能性があります。



■ 倉庫における段差補修の方法と材料
倉庫内に発生した段差を修復するためには、使用目的や周囲の状況に応じた工法と材料を選定する必要があります。近年では、従来のコンクリートによる補修だけでなく、短時間で施工が完了し耐久性にも優れた材料が活用されるようになってきました。補修の質を左右する要素として、作業方法と使用材料の理解は非常に重要です。

- 樹脂モルタルを用いた補修工事
倉庫の段差補修には、速硬化性と密着性に優れた樹脂モルタルが多く使われています。特に重量物が頻繁に移動する場所では、摩耗や衝撃に耐える素材が求められます。樹脂モルタルはそうした条件を満たしつつ、施工後の表面も滑らかに仕上がるため、段差をなくすだけでなく床の機能性も向上させることができます。

- コンクリートによる従来工法との違い
従来の補修方法では、コンクリートを使用して補填することが一般的でした。しかし、コンクリートは硬化までに時間がかかるうえ、下地とのなじみが悪く、剥離やひび割れが発生しやすいという課題がありました。それに比べて樹脂系の材料は、短時間で硬化し、下地への密着力も高いため、より安定した補修が可能となります。

- 短時間で施工できる素材の特徴
最近では、1時間ほどで硬化が完了する材料もあり、倉庫の稼働をほとんど止めずに施工できる点が大きな利点です。たとえばMMA(メチルメタクリレート)樹脂などは、低温下でも硬化可能で、冷凍・冷蔵倉庫にも対応しています。こうした素材を使えば、夜間や短時間の休業時間内で施工を完了できるため、業務への影響を最小限に抑えることができます。

- 補修後の耐久性と仕上がりの違い
使用する材料や工法によって、補修後の耐久性や見た目にも差が出ます。たとえばエポキシ樹脂系の材料は耐摩耗性に優れており、長期間にわたって段差の再発を防止します。また、仕上がりの滑らかさや色味の調整も可能なため、倉庫全体の美観を損なうこともありません。適切な材料を選ぶことが、安全性だけでなく、長期的な維持管理にもつながります。



■ 段差補修を行う際の注意点
倉庫内の段差補修は、単に凹凸を埋めるだけの作業ではありません。補修後の仕上がりや持続性、安全性を確保するためには、事前の確認や計画、施工後の管理まで慎重に対応する必要があります。現場環境や使用条件に応じた判断を行うことが、トラブルのない施工につながります。

- 補修箇所の範囲と厚さの確認
補修を行う前に、段差の高さや広がり、周囲の床面とのバランスを正確に測定することが大切です。段差が広範囲に及ぶ場合は、周辺の床面との段差調整を同時に行う必要があることもあります。また、厚みのある補修では、使用する材料や施工方法が限られることもあるため、事前の確認が仕上がりに大きく影響します。

- 作業時間と通行制限の考慮
作業中は、該当エリアを一時的に通行止めにする必要があります。そのため、作業時間や交通の流れを考慮した施工計画が求められます。特に物流倉庫のように稼働時間が長い施設では、業務への影響を最小限に抑えるため、夜間や休日などのタイミングでの施工が効果的です。

- 作業後の硬化時間と再利用の目安
使用する材料によって、硬化にかかる時間は異なります。短時間で硬化する樹脂素材であっても、完全に荷重に耐えられるまでの時間には注意が必要です。早すぎる再使用は、補修箇所のひび割れや剥離を引き起こす原因となるため、施工業者と確認を取りながら慎重に判断することが求められます。

- 補修後の清掃と維持管理
施工後は補修箇所に異物が入り込まないよう、初期段階での清掃や点検を丁寧に行うことが重要です。段差補修は一度行えば終わりというものではなく、継続的な点検とメンテナンスが必要です。経年劣化や荷重による変形が起きる前に小さな変化を発見できれば、再補修の範囲を狭く抑えることができます。



■ 段差補修で重要な下地処理の役割
段差補修の仕上がりや耐久性を大きく左右するのが、見えない工程である「下地処理」です。下地処理を丁寧に行うことで、補修材との密着性が高まり、施工後のひび割れや剥がれといった不具合を防ぐことができます。特に倉庫のように車両の通行や荷重の大きい環境では、下地の質が工事の成否を決定づけると言っても過言ではありません。

- 下地のひび割れや浮きの確認
まず、補修前には床面の状態をしっかりと点検する必要があります。コンクリートの表面にひび割れが生じていたり、内部で浮きが起きていたりすると、そのまま補修材を施工しても長持ちしません。補修の効果を確実にするためには、下地に潜む問題を早期に発見し、必要に応じて補強や除去を行うことが求められます。

- 研削・研磨による付着力の確保
下地処理の中でも特に重要なのが、表面を研削または研磨する工程です。この作業によって、古い塗膜や汚れを除去し、補修材がしっかりと密着するための粗面(あらめん)を作ることができます。滑らかな床面では補修材が定着しにくく、早期の剥離を招く可能性があるため、専用の機械を使った処理が不可欠です。

- 補修材の密着性を高めるポイント
下地処理が十分に行われていると、補修材の性能が最大限に引き出されます。たとえば、研磨後の表面にプライマーを塗布することで、さらに接着力を高めることができます。下地と補修材の相性も踏まえたうえで、最適な組み合わせを選ぶことが、長期間安定した状態を保つためのポイントとなります。

- 下地処理を怠った場合のトラブル
見た目にはきれいに補修されているようでも、下地処理が不十分な場合には早期の剥がれや浮きが発生するリスクが高まります。その結果、再施工が必要になり、コストも二重にかかってしまいます。特にフォークリフトや台車が頻繁に通る倉庫では、表面の強度だけでなく内部の密着性が非常に重要なため、下地処理を省略することはできません。



■ 株式会社レジンテクニカによる倉庫の段差補修
段差補修を確実に、そして長期間安心して使える仕上がりにするためには、専門的な知識と技術を持つ業者に依頼することが重要です。株式会社レジンテクニカでは、倉庫や工場といった商業施設の床に特化した施工を20年以上手がけており、床の状態や使用環境に応じた的確な補修工事を提供しています。

- 自社施工による短時間仕上げ
施工はすべて自社で一貫して対応しており、打ち合わせから仕上げまでスムーズに進行する点が強みです。段差の程度や範囲に応じて最適な材料と方法を選定し、必要最小限の時間で工事を完了させます。現場の稼働をできるだけ止めず、短時間で高品質な補修を実現するため、急ぎのご相談にも柔軟に対応可能です。

- 用途に応じた最適な樹脂選定
使用環境や床の材質に合わせて、エポキシ樹脂や樹脂モルタル、水性硬質ウレタンなど複数の材料から最適なものを選びます。たとえばフォークリフトが頻繁に通行するエリアでは、耐摩耗性に優れた素材を、冷蔵倉庫のような低温環境では硬化が早く温度変化に強い素材を選定するなど、用途に応じて使い分けを行っています。

- 下地処理から丁寧に対応
補修工事を行う前段階の下地処理にも力を入れており、専用の研削・研磨機を使用して、床面の状態を整えます。劣化や浮きが見られる場合にはその箇所を除去し、補修材がしっかりと密着する状態をつくります。この工程を丁寧に行うことで、施工後のトラブルを防ぎ、補修効果が長く持続します。

- 段差の状態に応じた工法の使い分け
段差ができた原因や場所の条件に応じて、樹脂モルタルによる補修だけでなく、研磨・切削を組み合わせた処理を行うこともあります。たとえば車両の通行で角が削れてしまった箇所には、耐衝撃性を重視した素材で補強したり、振動が多い現場には柔軟性のある樹脂を使用したりと、現場ごとに適した工法を選びます。



■ まとめ
倉庫における段差は、見た目以上に業務や安全性に大きな影響を及ぼします。フォークリフトの走行に支障が出たり、作業員の転倒事故を招いたりと、わずかな高低差が大きなリスクとなることも少なくありません。その原因には、コンクリートの劣化や車両通行による摩耗、温度変化、施工時の下地処理不足など、さまざまな要素が関係しています。

段差をそのまま放置してしまうと、事故やトラブルのリスクが高まり、結果として企業の信頼や作業効率の低下につながる恐れもあります。こうしたリスクを未然に防ぐためには、適切なタイミングでの補修と、信頼できる業者による丁寧な施工が必要です。

株式会社レジンテクニカでは、床工事に特化した専門知識を活かし、現場の状況に応じた段差補修を行っています。特に下地処理を重視しており、研削や研磨といった工程を徹底することで、高い密着性と長期的な安定性を確保しています。短時間での施工も可能なため、倉庫の稼働に大きな支障をきたさずに対応できるのも特長です。

段差でお困りの際は、まずは一度ご相談ください。

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