2025.10.27
短時間施工が可能!樹脂を活用した段差解消の方法
段差によるつまずきや、フォークリフトの通行がスムーズにいかないなど、工場や倉庫の現場では小さな床の不具合が思わぬトラブルにつながることがあります。わずかな高さの違いでも、作業の効率や安全性に影響が出ることがあるため、早めの対応が求められます。
その中でも、樹脂を使った段差補修は、短時間での施工が可能で、稼働を止めずに対応できる点が大きな特長です。現場の状況に合わせて材料を選べば、耐久性や強度もしっかり確保できます。
この記事では、樹脂を使った段差解消の方法や、工事に欠かせない下地処理の重要性、実際の施工事例などを交えながら、現場担当者の方に役立つ情報をお届けします。
◼︎樹脂を使った段差解消が選ばれている理由
工場や倉庫、厨房などの現場では、床の段差を放置しておくと作業や通行に支障が出ることがあります。その中でも、樹脂を使った段差解消工事は、施工のしやすさと仕上がりの安定性から多くの現場で選ばれています。
- 衝撃に強く、耐久性に優れている
樹脂は、硬化後に強い耐圧性と耐摩耗性を持つため、フォークリフトや台車が通る場所でもしっかりと耐えることができます。一般的なモルタルに比べてひび割れが起こりにくく、長く使い続けられる点が評価されています。
繰り返し荷重のかかる環境でも、変形や剥がれが起きにくいため、安心して運用が可能です。
- 短時間で施工が完了しやすい
現場の稼働を止めずに施工したい場合、工事のスピードは大きなポイントになります。樹脂を使った補修では、条件が整えば半日ほどで作業を終えることも可能です。
速乾性の高い材料を使用することで、短時間で硬化し、作業再開までの待ち時間も抑えられます。夜間や休日の工事にも対応しやすく、店舗や厨房などでも活用されています。
- さまざまな素材・環境に対応できる
段差が発生する場所は、アスファルト・コンクリート・金属床などさまざまです。樹脂はこれらの下地との相性がよく、適切な下地処理を行えば幅広い場所で使用することができます。
さらに、耐熱性や防滑性など、用途に応じて機能を持つ樹脂もあり、環境ごとに適した材料を選ぶことで、より長く安全に使える床が実現します。
◼︎段差を放置するリスクとは
床の段差はわずかな高さでも、人や車両の動きに影響を与えることがあります。つまずきや衝突の危険だけでなく、業務効率や製品の管理にも関係するため、早めの対応が求められます。
- 歩行者のつまずきや転倒事故の可能性
段差に気づかずに足を取られてしまうと、転倒などの事故につながるおそれがあります。特に工場や厨房などでは、荷物を持ちながら歩くことも多く、視界が遮られる場面では段差の存在に気づきにくくなります。
こうした小さな障害が、思わぬケガや労災につながることもあるため、安全面から見ても放置は避けたいところです。
- フォークリフトや台車の通行にも影響
工場や倉庫内では、フォークリフトや運搬台車などの車両が頻繁に出入りします。段差があると、振動が発生したり、荷物が不安定になることで、商品や機材に傷がつく可能性が高まります。
走行時のガタつきが繰り返されることで、車両自体にも負荷がかかり、メンテナンスの頻度が増える原因にもなりかねません。
- 製品の破損や作業効率の低下
床の段差を避けて移動しなければならない状況では、作業動線が不自然になり、作業効率が下がることがあります。特に短時間での作業が求められる現場では、わずかな段差が積み重なってストレスとなることもあります。
また、荷物の落下や揺れによって、製品の破損や汚損につながる場合もあるため、品質管理の面から見ても注意が必要です。
◼︎段差解消に使われる樹脂材料の種類
段差補修に使用される樹脂には、施工環境や荷重条件に応じたさまざまな種類があります。それぞれの特性を活かすことで、仕上がりの安定性や耐久性にもつながります。
- エポキシ樹脂の特長と活用事例
エポキシ樹脂は、硬化後の強度が高く、摩耗や衝撃にも強い材料です。油や薬品に対する耐性を持つ製品もあり、整備工場や物流施設などでよく使われています。
表面が滑らかに仕上がるため、段差の整形とあわせて床の見た目を整えたい現場にもおすすめです。
- 樹脂モルタルでの段差補修
厚みのある補修が必要な場合には、樹脂モルタルが使われることが多くあります。これは樹脂と砂などの骨材を混ぜた材料で、下地の強化と段差の埋め戻しを同時に行えるのが特長です。
フォークリフトの走行や重量物の移動がある場所でも、沈み込みにくく、安定した状態が長く続きます。
- その他環境に応じた樹脂の使い分け
冷凍庫や食品工場など、特殊な温度環境にある現場では、速硬化型や耐熱性のある樹脂が使われることもあります。たとえば、低温下でも硬化が進むMMA系樹脂や、水性で無臭の硬質ウレタン樹脂などが挙げられます。
目的や条件に合わせた材料選びにより、施工後の耐久性や安全性が左右されるため、適切な判断が欠かせません。
◼︎段差解消工事における下地処理の重要性
段差を補修する際に見落とされがちなのが、塗布や充填の前に行う下地処理です。見た目には分かりにくい部分ですが、ここを丁寧に整えるかどうかが、仕上がりの持ちに大きく関わってきます。
- 下地の劣化が施工後の仕上がりに影響する理由
表面がきれいに見えていても、内部にひび割れや浮きがあると、補修材がしっかりと定着しません。時間の経過とともに剥がれや浮きが起こる原因となり、再施工が必要になることもあります。
とくに工場や倉庫では荷重が繰り返しかかるため、下地が不安定な状態では補修後の耐久性が保てなくなります。
- 下地処理の内容と工程の一例
実際の下地処理では、古い塗膜や汚れを剥がし、ひび割れ部分を補修しながら、表面を均一に整えていきます。その後、素材に合ったプライマーを塗布し、樹脂がしっかりと密着する状態をつくります。
この工程を丁寧に行うことで、段差部分とのなじみが良くなり、補修後のトラブルも減らすことができます。
- 下地処理から自社施工で対応できる強み
施工を下請けに任せず、下地処理から一貫して行う体制があると、現場に合わせた判断がしやすくなります。その場で床の状態を見極めながら進めることで、補修材や施工方法の選定にも無駄がありません。
表面だけでなく内部まで確認できる技術と経験があれば、段差の補修はより精度の高い仕上がりになります。
◼︎工場・倉庫・店舗での段差補修施工事例
段差によるトラブルはさまざまな業種で発生しています。
- 物流倉庫での車両通行対応工事
搬入・搬出が頻繁に行われる物流倉庫では、床の摩耗が進行しやすく、出入口や通路に段差ができることがあります。ある現場では、フォークリフトが段差で振動し、荷崩れが起きるリスクが高まっていました。
そこで、周辺の床を一度削り、エポキシ系の樹脂モルタルで段差をなだらかに整えたことで、通行時の揺れが軽減。作業効率の改善にもつながっています。
- 厨房内の床段差の安全対策工事
飲食店の厨房では、床が濡れやすく、段差があると足を取られやすい環境になります。ある店舗では、排水周りの沈下によって段差が発生しており、スタッフの転倒リスクが懸念されていました。
速硬化性の樹脂を使用して夜間に施工を行い、営業に影響を出さずに補修を完了。翌朝には通常通り作業が再開できる状態になりました。
- 短時間で終わる店舗床の補修施工
店舗の床補修では、営業に支障を出さずに短時間で施工を終えることが重要です。ある物販店では、レジ前の床にひび割れと段差ができており、通行のたびに振動が起きていました。
開店前の数時間を使って施工を実施。下地の補修後、速乾性の塗料で段差を補い、開店時には問題なく営業が可能な状態になりました。
◼︎短時間施工を実現するための工夫
工場や店舗の運営に支障を出さずに段差補修を行うには、ただ急いで施工を進めるだけでは十分とはいえません。質を落とさずに時間を短縮するためには、事前の準備や現場判断、材料の選定など、いくつかの工夫が必要です。
- 現場に応じた材料と施工法の選定
段差の大きさや床材の種類、使用環境に合わせて材料を選ぶことで、必要以上の作業を省くことができます。たとえば、速硬化型の樹脂を使えば、作業後すぐに通行可能となるため、養生時間を大きく短縮できます。
用途に応じて、厚みの出しやすい樹脂モルタルや、薄塗りでも強度が出る塗料などを使い分けることが、工期の圧縮につながっています。
- 経験とノウハウによる段取りの最適化
短時間で施工を完了させるためには、現場ごとに作業の段取りを工夫することも重要です。必要な機材や材料を事前に準備しておくことで、無駄な移動や作業の手戻りを防ぐことができます。
過去の施工事例を踏まえた判断により、限られた時間内で精度の高い仕上がりが可能になります。
- 施工中の動線確保と安全管理
営業中の店舗や稼働中の工場では、作業中も人や車両が近くを通ることがあります。そうした場面では、作業エリアを最小限に抑え、動線を確保する工夫も必要です。
また、施工中の粉じんや臭気、滑りやすい状態などにも配慮し、安全性を確保しながら作業を進めることで、現場の負担を最小限に抑えられます。
◼︎株式会社レジンテクニカの段差補修の特長
段差の補修工事では、仕上がりの美しさはもちろん、施工後の使いやすさや安全性も重視されます。現場ごとに状況が異なるため、その場に応じた判断と柔軟な対応が求められます。
- 床専門だからできる精度と柔軟な対応
床工事に特化してきたことで、塗料の選定から施工方法まで、さまざまな現場に対応できる技術と経験を積み重ねてきました。床材の状態や使用頻度などを確認したうえで、現場に合った方法を提案しています。
仕上がりの美しさだけでなく、その後の使いやすさや耐久性にも気を配りながら施工を進めています。
- 代表が現場に立ち、状況を直接確認
段差の発生原因や現場の細かい条件を正確に把握するため、代表自らが現場に伺い、事前の打ち合わせや確認を行っています。施工の段階に入る前から丁寧に情報を共有し、工事内容にずれが出ないよう心がけています。
実際の現場を自分の目で見ることで、判断の精度を高め、無駄のない対応が可能になります。
- 塗料や工法の選定力と施工後の安定性
使用する材料は、現場の温度・湿度、荷重のかかり方などによって適したものが変わります。耐久性を保ちながら、仕上がりがきれいに見えるよう、材料選びから丁寧に進めています。
補修後すぐだけでなく、数年後にも安定した状態が保てるよう、施工内容には慎重に向き合っています。
◼︎まとめ
工場や倉庫、厨房などの現場で発生する床の段差は、見過ごされがちなものの、安全性や作業効率に影響を与える要因になります。早い段階で補修を行うことで、事故の防止や動線の改善につながり、日常業務への支障も減らせます。
樹脂を用いた段差解消は、短時間での施工が可能なうえ、耐久性や仕上がりの安定感も確保しやすい方法です。現場の条件に合わせて材料を選び、必要な厚みや強度を考慮した施工を行うことで、長く使える床が維持されます。
また、仕上がりを左右する下地処理は、見た目以上に重要です。補修部分が剥がれたり浮いたりしないよう、目に見えない部分まで丁寧に整えておくことが、結果としてトラブルを減らすことにつながります。
株式会社レジンテクニカでは、塗床工事や段差補修を専門に手がけており、現場ごとの状況に応じて最適な材料や施工方法をご提案しています。どうぞお気軽にご相談ください。
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