2025.11.26
物流倉庫での床トラブルを防ぐ!耐摩耗性の高い塗床工事とは
物流倉庫の床は、日々の業務でフォークリフトが走行したり重量物が移動されたりと、過酷な使用環境にさらされています。そのため、気づかないうちに床面が摩耗したり、ひび割れや剥がれが起きたりすることも少なくありません。床の劣化は、作業効率の低下だけでなく、事故や製品破損といったリスクにもつながります。
とくに耐摩耗性の低い床材を使っていると、数年以内に再工事が必要になるケースもあるため、初期段階で適切な塗床工事を行うことが大切です。この記事では、物流倉庫で起こりやすい床トラブルや、その原因、対策として有効な耐摩耗性塗床工事のポイントについて具体的に解説します。
◼︎物流倉庫で発生しやすい床トラブルとは
物流倉庫では日常的に人や機械が頻繁に行き来するため、床面への負荷が非常に大きくなります。特に床の素材や仕上げ方が使用環境に適していない場合、短期間で劣化が進行し、思わぬトラブルにつながることがあります。
- 床のひび割れや剥がれの原因
倉庫の床に起こるひび割れや塗膜の剥がれは、コンクリートの乾燥収縮や荷重の集中、あるいは下地処理が不十分なことが主な原因です。たとえば、塗床工事の際に旧塗膜の除去や下地の研磨をきちんと行わないまま施工してしまうと、塗料が密着せず剥離のリスクが高まります。また、荷重が一点に集中することで、塗膜に圧力がかかりひびが入りやすくなります。
- フォークリフト走行による摩耗
物流倉庫ではフォークリフトなどの車両が何度も同じルートを通行することが多いため、特定の部分が摩耗しやすくなります。特に旋回や急停止が多い箇所では、車輪の摩擦によって塗膜がすり減り、床の表面が薄くなっていきます。これを放置しておくと床面の凹凸が大きくなり、荷物や車両の安定性にも影響を及ぼします。
- 埃や粉塵の発生で作業環境が悪化
塗床が摩耗したり、ひび割れが起きたりすると、コンクリートの素地が露出して細かい粉塵が舞いやすくなります。これにより空気中の埃が増え、製品の品質管理に影響を与えたり、従業員の作業環境が悪化したりすることもあります。粉塵の発生を防ぐためには、耐摩耗性に優れた塗床材を選ぶとともに、早めの補修が欠かせません。
◼︎耐摩耗性の高い床材が必要な理由
物流倉庫の床は、日々の業務により繰り返し強い摩擦や衝撃を受け続けます。そうした環境に対応するには、単に塗装を施すだけでなく、耐摩耗性に優れた塗床材を選ぶことが不可欠です。
- 床の寿命を延ばすための基本知識
床面の耐久性が高いほど、ひび割れや剥がれなどのトラブルが起きにくくなります。とくに耐摩耗性に優れた塗床材は、車両の通行や荷物の移動による摩擦に強いため、塗装が長持ちし、再施工の頻度を抑えることができます。耐摩耗床材を選ぶことは、長期的に見て床の寿命を延ばす効果につながります。
- 物流効率と安全性への影響
摩耗が進んだ床面には段差や凹みが生じ、フォークリフトの走行が不安定になる可能性があります。また、ひび割れた床に荷物が引っかかることで、転倒や破損などのリスクも考えられます。耐摩耗性の高い床材を使用することで、こうしたトラブルを防ぎ、作業効率と安全性を維持することができます。
- メンテナンスコストの削減効果
床の劣化が進行すると、補修や再施工が必要となり、そのたびに時間と費用が発生します。しかし、初期段階で耐摩耗性の高い塗床を導入しておけば、補修の回数が減り、トータルでの維持管理コストを抑えることが可能です。とくに広い面積を持つ物流倉庫では、メンテナンス費用の差が大きく影響するため、耐摩耗性の確保は経済的にも重要なポイントとなります。
◼︎物流倉庫で選ばれる耐摩耗床材の種類
耐摩耗性を重視した塗床工事では、使用する床材の選定が非常に重要です。物流倉庫の使用環境や目的に応じて、適した材料を選ばなければ、十分な耐久性や作業性を確保することができません。
- エポキシ樹脂系塗床の特徴と用途
エポキシ樹脂は、物流倉庫や自動車整備工場などで広く使われている床材です。塗膜が硬く、耐摩耗性や耐薬品性に優れているのが特長で、フォークリフトや台車が頻繁に通るエリアでも長期間使用できます。また、色のバリエーションも豊富で、ゾーニングや安全表示などに活用されるケースもあります。ただし、衝撃にはやや弱い面があるため、下地の状態や使用環境に合わせた設計が重要です。
- 水性硬質ウレタン塗床のメリット
水性硬質ウレタンは、耐摩耗性に加えて耐熱水性、耐薬品性、難燃性といった複数の性能を備えた多機能な塗床材です。水を使用する作業環境や、温度変化が激しい場所にも適しており、食品工場や冷蔵倉庫などでも使用実績があります。さらに、施工時の臭いが少ないため、稼働中の施設でも使いやすい点も利点です。
- 樹脂モルタルによる補修と耐久性
樹脂モルタルは、下地の凹凸をならしたり、段差を解消したりする補修用途で使われることが多い素材です。セメント系モルタルと異なり、耐久性に優れ、接着力が高いため、剥がれにくい塗床下地を作ることができます。耐荷重性や耐衝撃性にも強く、重量物の移動が多いエリアや損傷の激しい箇所に適しています。塗床材の性能を十分に発揮させるためにも、樹脂モルタルによる下地の調整は欠かせません。
◼︎耐摩耗性を高める塗床工事の流れ
耐久性に優れた塗床を実現するためには、材料の選定だけでなく、施工の手順や各工程の丁寧さも非常に重要です。物流倉庫のような高負荷な環境に適した床に仕上げるために、塗床工事はどのような流れで進められるのかを見ていきましょう。
- 現場調査と床の状態確認
最初のステップは、現場で床の状態を丁寧に確認することです。既存の床にひび割れや剥がれがある場合、それを見逃したまま塗布を行うと施工後すぐにトラブルが発生する可能性があります。床面の素材、使用頻度、荷重のかかり方などを現場で確認し、それに合った塗料や施工方法を判断します。物流倉庫は業種や運用内容によって床の劣化状況が大きく異なるため、この工程が非常に重要です。
- 適切な塗料と工法の選定
現場調査で得られた情報をもとに、床材の種類や使用目的に合った塗料と施工工法を選びます。たとえば、重量物が頻繁に移動する場所には耐荷重性の高い塗料、水や薬品を扱うエリアには耐薬品性・耐水性に優れた塗料が求められます。また、作業の稼働を止められない現場では、速乾性のある材料が選ばれることもあります。塗料と工法の選択が、耐摩耗性を高めるための大きな分かれ道になります。
- 施工後の乾燥・養生期間と注意点
塗布作業が完了した後は、塗料をしっかりと乾燥させ、定着させる養生期間を設けます。この時間を十分に確保しないと、塗膜が完全に硬化せず、早期の摩耗や剥離が起きやすくなります。特に物流倉庫では、施工後すぐに車両を通行させる場面もありますが、使用開始のタイミングには慎重な判断が必要です。工期を短縮するためには、速硬化性の材料を活用するなどの工夫も行われています。
◼︎塗床工事で重要な「下地処理」とは
塗床工事において耐久性や密着性を確保するうえで欠かせないのが、施工前の「下地処理」です。たとえ高性能な塗料を使ったとしても、下地が適切に整っていなければ、その効果は十分に発揮されません。
- 研削・研磨の役割とその工程
下地処理では、まず既存の床面にある汚れや旧塗膜、油分などを除去するために、専用の機械を用いて研削や研磨を行います。これにより、塗料がしっかりと密着するための凹凸(アンカー効果)を作り出すことができます。物流倉庫のように車両や人の往来が多い場所では、床に見えない汚れや傷みが蓄積しているため、目に見えない部分の処理が施工品質に大きく影響します。
- 下地処理を怠ると起こる不具合
下地処理を十分に行わないまま塗床工事を進めると、早期の塗膜剥がれ、ひび割れ、膨れなどの不具合が起こりやすくなります。とくに高荷重がかかる物流倉庫では、塗膜への負担が大きいため、下地との密着力が確保されていないと施工後すぐにトラブルが発生するリスクがあります。再施工には時間もコストもかかるため、最初の下地処理を丁寧に行うことが結果的にもっとも効率的です。
- 自社施工による品質管理の重要性
下地処理は、施工業者の技術力や管理体制が問われる工程でもあります。たとえば、研削・研磨の仕上がりが不均一だったり、埃や油分が残ったままだと、せっかくの塗装も短期間で劣化してしまいます。株式会社レジンテクニカでは、下地処理からすべて自社で対応しているため、施工全体の品質を安定して保つことができます。工程ごとのばらつきがなく、現場に応じた丁寧な対応ができることは、大きな安心材料といえるでしょう。
◼︎物流倉庫の用途に合わせた床材選び
物流倉庫では、取り扱う商品や使用環境によって床に求められる性能が異なります。すべてのエリアに同じ床材を使うのではなく、用途や条件に応じて適切な塗料を選定することで、作業効率や耐久性、安全性が大きく向上します。
- 重荷重対応が必要なエリアの床材
大型の荷物を保管したり、フォークリフトなど重量のある車両が頻繁に通行するエリアでは、耐荷重性と耐衝撃性に優れた塗床材が必要です。エポキシ樹脂や耐摩耗床材がよく使用され、長期にわたって安定した使用が可能になります。これらの床材は圧力による変形や塗膜の割れが起こりにくく、物流倉庫のメイン通路など高負荷のかかる場所に適しています。
- 冷凍・冷蔵倉庫に求められる床性能
低温環境で使用される倉庫には、マイナス温度でも硬化・密着が可能な塗床材が必要です。たとえばMMA樹脂は、-30℃でも施工可能で、硬化も早いため、冷凍・冷蔵庫内でも使いやすい素材です。また、水分が多い環境では滑りにくさや耐熱水性も重要になるため、水性硬質ウレタンなどの塗料が使われることもあります。
- 歩行頻度の高い場所に適した床仕上げ
作業員が頻繁に歩行する通路や作業スペースでは、安全性と快適性の両立が求められます。防滑性のある仕上げや、クッション性のある素材を使うことで、転倒リスクを低減し、作業負担を軽減できます。また、埃の発生を防ぐための防塵塗装を施すことで、清掃や衛生管理のしやすさも高まります。
◼︎株式会社レジンテクニカの塗床工事が選ばれる理由
物流倉庫における塗床工事では、耐摩耗性や工期、施工後の品質に至るまで、さまざまな観点で信頼できる施工会社を選ぶことが重要です。名古屋市を中心に多様な業種の塗床工事を手がけてきた実績があり、現場の要望に柔軟に応えられる体制を整えています。
- 塗料の特徴を活かした柔軟な提案力
塗床材には、エポキシやウレタン、MMA樹脂など、それぞれ異なる特性を持つ塗料があり、使用する場所や条件によって適切な選定が求められます。耐摩耗性、耐薬品性、防滑性など用途に応じて最適な塗料を使い分けており、物流倉庫のような高負荷環境にも対応可能です。事前の打ち合わせでご希望や課題を丁寧に伺い、目的に合った素材と工法を組み合わせてご提案いたします。
- 短工期・高品質な施工の実績
倉庫や工場の運用に支障をきたさないよう、工事期間はできるだけ短く、かつ仕上がりは丁寧であることが求められます。施工経験豊富な職人が揃っており、短い工期でも高品質な施工を可能としています。現場の状況やご要望に応じて、最短で半日からの工事にも対応できる場合があり、スピードと品質を両立した施工が実現できます。
- 代表自ら現場に立つ対応力
代表自身が現場に出向き、施工前の打ち合わせから工事完了まで責任を持って対応しています。現場とのコミュニケーションを密に行うことで、細かな調整が必要な現場にも柔軟に対応可能です。また、自社施工で下地処理から仕上げまで一貫して対応しているため、品質管理が行き届き、仕上がりのばらつきが少ない点も安心材料のひとつです。
◼︎まとめ
物流倉庫の床は、日々の業務によって大きな負荷を受けるため、耐摩耗性の高い塗床工事が欠かせません。ひび割れや剥がれ、埃の発生といったトラブルを未然に防ぐには、床の使用状況に合った塗料の選定と、丁寧な施工が重要です。
特に、重荷重がかかるエリアや低温環境で使用される倉庫では、エポキシ樹脂やMMA、水性硬質ウレタンなどの性能を持つ床材を使い分けることで、長期間にわたって安全かつ清潔な床を維持することができます。また、塗床工事における下地処理の精度も耐久性を左右する要素の一つです。
株式会社レジンテクニカでは、下地処理から塗床仕上げまでを自社で一貫対応し、現場ごとの課題に応じて柔軟なご提案を行っています。
ぜひ一度ご相談ください。
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