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2025.12.02

厨房床の剥がれ、原因は塗料よりも“下地”だった!?

厨房の床がいつの間にか剥がれてしまい、清掃がしづらくなったり、滑りやすくなったりして困った経験はありませんか。特に食品工場や飲食店では、衛生管理の観点からも床の状態は重要です。しかし、塗り直してもすぐにまた剥がれてしまうと感じている方も多いのではないでしょうか。

実は、厨房床の剥がれの原因は塗料の選び方だけでなく、その「下地処理」にあることが少なくありません。どんなに高性能な塗料を使っても、下地の状態が悪ければ、すぐに不具合が起きてしまいます。

この記事では、厨房床が剥がれる主な原因や環境的要因、適した塗料や施工方法について解説しながら、失敗を防ぐために知っておきたいポイントをご紹介していきます。床の不具合に悩む設備担当の方にとって、実用的な内容となるよう心がけています。ぜひ最後までご覧ください。



■ 厨房床が剥がれる原因とは?

厨房床の剥がれには、いくつかの要因が重なっているケースが多く見られます。表面的には塗料の劣化が原因のように見えても、実際には下地の状態や使用環境など、目に見えにくい部分に問題が潜んでいることがあります。ここでは、剥がれにつながる代表的な原因を整理して解説します。


- 下地の状態が影響する理由

厨房床の仕上げにどんなに優れた塗料を使っても、下地が適切に処理されていなければ、塗膜が定着せず、早期に浮きや剥がれが生じます。特に、古い塗膜が残っていたり、下地のコンクリートが十分に乾いていなかったりすると、塗料との密着性が著しく低下します。また、下地にひび割れや欠けがある場合も、そこから水分や汚れが侵入し、劣化を早める原因になります。


- 塗料の選定ミスが引き起こす剥がれ

厨房には、耐熱水性や防水性、滑りにくさ、抗菌性など、さまざまな性能が求められます。これらに対応できない塗料を使用した場合、使用環境に塗膜が耐えきれずに、ひび割れや剥がれを起こすことがあります。また、塗料が硬化する前に湿気が多い場所で使用された場合も、定着不良につながりやすくなります。現場の条件に合わせて、塗料の種類や工法を慎重に選定することが大切です。


- 使用環境と日常の影響

厨房では水や熱湯、油分、洗剤などが頻繁に床に触れるため、一般的な床材よりも劣化しやすい環境にあります。さらに、人の往来やカート・台車の通行による衝撃も加わることで、日々床に負担が蓄積します。清掃の際に使用する強めの洗剤が塗膜を傷めることもあり、こうした日常的な使用環境そのものが床の耐久性に影響を及ぼします。



■ 厨房床の剥がれが起きやすい状況

厨房の床は、常に過酷な環境下にさらされています。そのため、剥がれが起きやすい条件がいくつも重なっていることが少なくありません。ここでは、厨房床に剥がれが生じやすい典型的なシーンや原因について、具体的に見ていきましょう。


- 水や熱による劣化

厨房では、調理や清掃のために大量の水や熱湯が日常的に使用されます。床面にこれらが直接触れると、塗膜の膨れやはがれが発生しやすくなります。特に、耐熱水性のない塗料が使われていた場合、高温の液体によって短期間で劣化が進行します。繰り返し熱と水が加わることによる膨張と収縮のサイクルも、塗膜に負担をかける要因となります。


- 油分や洗剤の浸透

揚げ物調理や油を使用した作業が多い厨房では、床に落ちた油が少しずつ浸透し、塗膜と下地の密着を弱める原因となります。また、油汚れを落とすために使う洗剤が強すぎると、塗料自体を劣化させることもあります。防滑性の高い塗料が使われていても、これらの影響で性能が低下し、滑りやすくなったり剥がれやすくなったりすることがあります。


- 頻繁な通行と衝撃負荷

厨房では、人の行き来が多く、台車やカートの走行も日常的です。これらの移動による物理的な摩耗や衝撃は、塗膜を徐々に傷つけ、結果として剥がれやすくなる原因になります。さらに、重い機器を引きずったり、床に落としたりすることもあり、こうした衝撃も床面にダメージを与えます。十分な耐摩耗性を備えていない床材では、こうした動きに長期間耐えることが難しくなります。



■ 塗料だけでは防げない?厨房床の下地処理の重要性

床の剥がれに対して、塗料の性能だけで対応しようとすると、根本的な解決にならないことがあります。実際には、塗装前の下地処理が不十分であったために、どれだけ高性能な塗料を使ってもすぐに剥がれてしまうケースが多く見受けられます。この章では、厨房床における下地処理の重要性について詳しく解説します。


- 下地の乾燥不足が引き起こすトラブル

コンクリート下地が十分に乾燥していない状態で塗装を行うと、塗膜が浮いたり剥がれたりしやすくなります。厨房のように湿度の高い場所では、下地の水分が残りやすく、乾燥時間の見極めが重要です。見た目だけでは判断しづらいため、施工時には機器を使って正確に水分量を確認する必要があります。この工程を省略したり甘く見たりすると、後々の不具合につながります。


- コンクリートのひび割れや段差の放置

古い厨房床では、下地となるコンクリートに微細なひび割れや段差ができていることがあります。これらを放置したまま塗装をしても、塗膜がきちんと密着せず、すぐに割れてしまうことがあります。わずかな段差でも、塗料の厚みにムラができ、施工不良の原因になります。施工前に下地の状態を丁寧に確認し、必要な補修や段差解消を行うことが重要です。


- 適切な研磨・斫り作業の必要性

古い塗膜や汚れ、油分が残っている状態で塗装を行うと、新しい塗料がうまく定着しません。そのため、塗装前には下地を機械で研磨・斫り(はつり)して、表面をきれいに整える作業が欠かせません。とくに厨房の床は油や洗剤が染み込みやすいため、高性能な研磨機によるしっかりとした下地処理が求められます。この処理を丁寧に行うことで、塗膜の密着性が高まり、剥がれにくい床に仕上がります。



■ 厨房に適した床材・塗料の選び方

厨房の床は常に高温多湿な環境にさらされ、衛生管理や安全性も求められる場所です。そのため、使用する床材や塗料は、見た目や価格だけでなく、使用環境に合った性能を持っているかを基準に選ぶ必要があります。ここでは、厨房に適した床材と塗料の選定ポイントを紹介します。


- 耐熱水性と防水性に優れた水性硬質ウレタン

厨房床に求められる性能の一つが、熱湯や洗浄水に長時間さらされても劣化しにくいことです。水性硬質ウレタンは無臭でありながら、耐熱水性と防水性に優れた塗料として知られています。耐久性が高く、熱にも強いため、日々の清掃や高温の調理作業が行われる厨房でも安定した塗膜を維持できます。また、水性であるため施工中の臭気も抑えられ、食品を扱う現場でも安心して使用できます。


- 抗菌性・防滑性などの衛生対策機能

厨房では衛生面の配慮が欠かせません。耐菌性のある塗料を選ぶことで、床表面での菌の繁殖を抑え、清潔な環境を維持しやすくなります。また、水や油による転倒を防ぐためには、防滑性も重要です。専用の骨材を混ぜ込んだ滑りにくい塗床材は、滑りによる事故防止にもつながります。これらの機能を備えた床材を選ぶことで、従業員の安全と衛生環境の両立が図れます。


- 施工後の清掃性・メンテナンスのしやすさ

毎日使われる厨房床では、汚れが蓄積しにくく、簡単に清掃できることも重要です。表面が平滑すぎると水がたまりやすく、逆に凹凸が多すぎると汚れが残りやすくなります。そのため、厨房の使用状況に応じた適度な表面仕上げが必要です。また、定期的なメンテナンスや補修のしやすさも考慮して、再施工がしやすい塗料や工法を選ぶことが、長期的なコスト削減にもつながります。



■ 厨房床の補修・改修のタイミング

厨房床の剥がれは、早期に対応すれば補修の範囲も小さく済みますが、放置すると広範囲にわたって劣化が進行し、大規模な改修が必要になることもあります。衛生面や作業効率の低下を防ぐためにも、適切なタイミングでの補修や改修が大切です。ここでは、その見極め方についてご紹介します。


- 剥がれや浮きの初期症状を見逃さない

床の塗膜が部分的に浮いていたり、靴底に引っかかるような感触があったりする場合は、剥がれの前兆かもしれません。また、清掃中に水がしみ込むような様子が見られると、塗膜が機能していない可能性があります。こうした初期症状を見逃さず、早めに補修を検討することで、厨房全体の使用を止めずに済むケースも多くあります。


- 長期的に見たコストと安全性のバランス

床の状態を放置してしまうと、剥がれた部分から水や汚れが下地に浸透し、さらに大きなダメージへとつながることがあります。補修の規模が大きくなると、費用も時間もかかるため、軽微なうちに対処した方が結果的にコストを抑えられることが多いです。また、滑りやすい状態や段差による転倒リスクを放置すると、安全面の問題も発生します。


- 日常点検で確認すべきポイント

厨房床のメンテナンスは、日常の点検から始まります。具体的には、床面に浮きやひび割れがないか、表面のざらつきや滑りやすさが変化していないかを確認するとよいでしょう。清掃時にいつもより汚れが落ちにくい、あるいは塗膜が薄くなっているように感じたときも、補修のサインです。異変を感じたら、信頼できる業者に状態を確認してもらうのがおすすめです。



■ 厨房床の施工で失敗しないためのポイント

厨房床の施工は、単に塗料を選ぶだけではなく、現場の状況や使用環境に合わせた工事計画が必要です。施工が不十分だと、早期に不具合が起きてしまい、かえってコストや手間が増えてしまいます。ここでは、厨房床の施工で失敗しないために押さえておきたいポイントを紹介します。


- 施工業者選びの基準

厨房床の施工は、経験のある業者に依頼することが大切です。とくに下地処理から丁寧に対応できる業者であるかどうかが、仕上がりを左右します。施工実績の多さだけでなく、厨房特有の環境に対応できる塗料や工法を把握しているかも確認しましょう。また、施工後のメンテナンス体制が整っているかどうかも、安心して任せられるかの判断基準になります。


- 現場環境に応じた工法の確認

厨房の床は、油や水、熱が混在する特殊な環境です。そのため、現場ごとに異なる課題を把握した上で、適切な工法を選ぶ必要があります。たとえば、高温洗浄が頻繁に行われる場所では、耐熱水性に優れた塗料が必要です。冷蔵設備のあるエリアでは、低温でも硬化するタイプの塗床材が適しています。現場環境に対してどのような仕様が求められるかを事前にすり合わせることが重要です。


- 施工スケジュールと業務への影響

厨房は日々稼働している場所であるため、工事による休業や動線の制限は業務に大きく影響します。施工業者との打ち合わせでは、できるだけ短期間で施工が完了できるかどうかを確認しておくと安心です。また、部分施工が可能か、営業時間外の対応ができるかなど、柔軟なスケジュール調整が可能かも事前に相談しておくと、業務への負担を軽減できます。



■ 株式会社レジンテクニカによる厨房床の剥がれ対策

厨房床の剥がれ対策には、塗料選びだけでなく、下地の状態を見極めたうえでの適切な施工が欠かせません。株式会社レジンテクニカでは、厨房のような特殊環境に対応した塗床工事を数多く手がけており、下地処理から仕上げまで一貫して自社で対応しています。ここでは、当社が実施している具体的な対応内容をご紹介します。


- 下地処理から施工まで一貫対応

当社では、既存の床を剥がす工程から下地の状態確認、必要に応じた段差の解消や研磨作業まで、すべてを自社の職人が対応しています。これにより、下地の不具合を見逃さず、その場で最適な処理が行えるため、塗膜の密着性を高め、剥がれにくい床に仕上げることができます。業務用厨房のような厳しい環境でも長持ちする塗床を実現するためには、下地処理の精度が非常に重要です。


- 厨房に適した塗料と工法の選定実績

当社では、水性硬質ウレタンや耐熱水性・抗菌性に優れた床材を厨房向けに多数採用してきた実績があります。調理や清掃で高温・多湿となる環境にも対応できる塗料を選定し、厨房ごとの条件に応じて、厚みや施工方法を調整しています。厨房全体を塗り替えるケースだけでなく、使用頻度の高い一部エリアのみを短時間で補修する工事にも柔軟に対応しています。


- 代表自ら現場対応する安心感

当社では、代表自らが施工前の打ち合わせや現場確認に足を運びます。これは、お客様の声を直接聞き、現場の状況を正確に把握したうえで最適な施工内容を提案するためです。厨房床の施工は見た目以上に環境への理解と経験が求められる分野であり、こうした姿勢が仕上がりの品質にもつながっています。施工後も継続的に状態を確認することで、長く安心して使える厨房床をご提供しています。



■ まとめ

厨房床の剥がれは、単なる経年劣化ではなく、下地処理の不備や使用環境に合わない塗料選定など、複数の要因が重なって発生することが多くあります。特に厨房のような水・油・熱にさらされる場所では、塗膜だけに頼るのではなく、下地の状態をしっかりと整えたうえで、現場に合った塗料や施工方法を選ぶことが重要です。

剥がれを未然に防ぎ、長期間安定した状態を保つためには、施工前の点検や適切なメンテナンスが欠かせません。小さなひび割れや浮きなどの初期サインを見逃さず、早めに対応することで、施工範囲を最小限に抑えることができます。

株式会社レジンテクニカでは、下地処理から仕上げまで自社で一貫対応しており、厨房という厳しい環境にも対応できる塗床工事を数多く手がけてきました。現場ごとの条件に応じた最適なご提案が可能ですので、厨房床の剥がれや塗り替えをご検討中の方は、ぜひ一度ご相談ください。

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